コロナ禍・京都この1年

様変わりした総選挙

コロナ下の投票所は投票箱の間隔を空け、筆記具は使い捨てか持参で行われた
コロナ下の投票所は投票箱の間隔を空け、筆記具は使い捨てか持参で行われた

今夏の新型コロナウイルス感染「第5波」。京都府内でも新規感染者数が急増したが、ワクチン接種や行動自粛が成果を上げ、9月末で4回目の緊急事態宣言が解除された。

このタイミングで衆院選が10月19日に公示されたが、人との接触を避けるというコロナ対策の鉄則は選挙戦を様変わりさせた。

ある革新系候補は個人演説会を行わず街頭演説に集中し、応援演説はビデオレターで公開した。別の候補者は演説会の代わりにインターネット集会など、ネットをフル活用。非対面のオンライン選挙運動は一つの手段として定着した。

対照的だったのが保守系候補。入場制限をかけるなど小規模化したミニ集会にこだわり、対面選挙運動を重視した。だが、ほとんどが高齢者という会場は地縁頼みを象徴し、声を抑えた演説に迫力はない。当選を果たしたが、対面の効果は疑問だ。「手応えがない」という陣営の言葉に、政策をじっくり聴く機会が奪われたと感じた。

衆院選のある陣営をお祝いに訪れた西脇隆俊知事(中央)、門川大作京都市長(右)。も支持者同様、マスク姿
衆院選のある陣営をお祝いに訪れた西脇隆俊知事(中央)、門川大作京都市長(右)。も支持者同様、マスク姿

商業施設での休日限定の期日前投票所の開設、使い捨て鉛筆での投票など、市町村も苦心の連続だったが小選挙区の投票率は戦後3番目に低い56・32%と盛り上がりを欠いた。来年は知事選、参院選といった大型選挙が控える中、コロナ禍での初の衆院選は、有権者との距離について考えさせられる契機にもなった。(平岡康彦)