岸田首相記者会見詳報

(1)「国民感覚に沿うよう方針転換すべきは舵切った」

会見を行う岸田文雄首相=21日午後、首相官邸(矢島康弘撮影)
会見を行う岸田文雄首相=21日午後、首相官邸(矢島康弘撮影)

岸田文雄首相は21日夜、臨時国会閉会を受けて記者会見した。詳報は以下の通り。

「昨日、令和3年度補正予算及び関連の政府提出法案が無事、成立し、第207回国会が閉会いたしました。同僚議員をはじめ、すべての関係の皆さまの協力に対し、心より感謝を申し上げます」

「今国会では、できる限り私の考えを丁寧に説明させていただきました。自治体や現場の皆さんの意見に耳を澄ませながら、国会論戦の中でいただいたご意見も踏まえ、国民感覚に沿うように方針変更すべきと感じたことは、政治として思い切って舵をきりました。

大切なことは国民の思いをしっかり受け止めることです」

「例えば、子育て世帯への給付金です。厳しい年末を迎える中、ご家庭においても厳しい状況の中におられる方も多いかと思います。支援を迅速にお届けすることが何よりも大事であると考えています。年末年始、国、地方の現場の皆さんにはご負担もおかけいたしますが、国民のためと思ってご協力をいただけるよう、心からお願いしたいと思っています」

「コロナ禍という前例のない、先が見通せない状況の中で、国民の皆さんが少しでも安心して仕事に励み、日々の暮らしが送れるよう、政府として全力を尽くしてまいります。そのために、まず思い切った内容の大型経済対策を、年内に国民の皆さんにお届けいたします。同時に、ウイルス変異株などの新しい状況に対して慎重な上にも慎重を期し、先手先手で対策を打ってまいります」

「総選挙後の第2次岸田内閣発足以来40日余り、こうした方針のもと、スピード感を何よりも重視して政府与党の先頭に立ってまいりました。昨日の補正予算成立により、事業規模78・9兆円のコロナ克服と新時代開拓のための経済対策が、いよいよ実行段階に入ります」

「未知のリスクである新型コロナに対し、全世界の政府、医療機関、国民が、手探りで戦うことを強いられています。そうした中、私は新型コロナとの戦いにおいて、丁寧な説明、迅速な行動との方針を徹底しています。政府の方針や考え方の全体像を丁寧に説明し、迅速に実行していくことで、関係者の協力を効率的に進め、公共心の高さ、団結の強さという日本社会の強みを最大限生かして新型コロナとの戦いに臨んでいきたいと考えています。皆さんお一人お一人の協力をいただきながら、国民の命と健康を守り抜くため、力を尽くしてまいります」

「未知のリスクである新型コロナへの対応は、毎日が試行錯誤の連続です。国民のためにより良いと思えば、経緯にとらわれず、迅速に対応を改めていくことも政治の役割です。新型コロナの感染が拡大し始めたばかりの昨年の春は、未知のウイルスへの不安の中、多くの国民の皆さんがマスクが全く手に入らずお困りでした。政府が布製マスクを全国民に配布するとしたことで、その後、マスクの製造、流通が回復し、今ではマスクの不足に対する心配は、完全に払しょくされるなど、所期の目的は達成されました」

「その後、政府は5億枚を超える高性能マスクの備蓄を保有しており、いざという事態に十分、対応できる状況になりました。財政資金効率化の観点から、布製マスクの政府の在庫について、ご希望の方に配布し、有効活用を図ったうえで年度内をめどに廃棄を行うよう指示いたしました」

「12月6日の所信表明演説において、コロナ対策、経済対策、外交・安全保障、憲法改正など、内閣が直面する諸課題について考え方を詳しく申し上げました。本日の会見では、私が所信表明を行った後に、政策の方針や実行面で進展があった7項目について、簡潔に説明をいたします」

「第1に水際対策です。外国人の新規入国停止などの水際対策を11月29日より、1カ月を目途として講じてきましたが、オミクロン株の感染力、重症化リスクなどに関する科学的な評価がいまだ確立してはおりません。このため、年末年始の状況を見極めつつ、当面の間、水際対策を延長することといたしました。関連情報の収集に全力をあげつつ、ワクチンの3回目接種や飲める治療薬の普及など、国内対応体制の準備を加速化いたします」

=(2)に続く