中国が1年8カ月ぶりに利下げ 景気停滞、欧米と反対の動き

中国人民銀行=6月、北京(共同)
中国人民銀行=6月、北京(共同)

【北京=三塚聖平】中国人民銀行(中央銀行)は20日、事実上の政策金利と位置付ける金融機関の貸出金利の目安となるローンプライムレート(LPR)の1年物を0・05%引き下げ、3・8%にすると発表した。引き下げは昨年4月以来1年8カ月ぶり。新型コロナウイルス対策や不動産融資規制の強化で停滞する景気の下支えを狙う。

LPRは金融機関の貸出金利の目安となる。個人向け住宅ローン金利と関係する5年物は4・65%のままで据え置いた。

欧米で利上げの動きが出る中、中国は金融緩和で景気減速に歯止めを掛ける構えだ。わずかな感染拡大も許さない「ゼロコロナ」政策で移動制限など厳しい措置がとられたことで消費が悪化したことに加え、バブル抑制策で不動産市場が低迷していることが背景にある。11月には、消費動向を示す小売売上高は前年同月比3・9%増で、伸び率は前月を1・0ポイント下回り3カ月ぶりに減速した。

人民銀は今月15日にも、金融機関から預金の一定割合を強制的にあずかる「預金準備率」を0・5%引き下げた。引き下げは5カ月ぶりで、内需停滞や原材料価格高騰に苦しむ中小零細企業の資金繰りを支える。

中国共産党と政府が2022年の経済政策の基本方針を策定する中央経済工作会議が今月8~10日に開かれ、積極的な財政政策や穏健な金融政策を継続することを確認。国内各地での散発的な感染拡大で中国経済をめぐる不透明感がくすぶる中、金融緩和や政府主導のインフラ投資などで景気を支える姿勢を示している。