<独自>子宮頸がん、ワクチン未接種世代で細胞診異常率が上昇

子宮頸がんワクチンの接種を受ける女性=横浜市
子宮頸がんワクチンの接種を受ける女性=横浜市

平成12年度生まれの女性の20歳時の子宮頸(けい)がん検診の細胞診異常率が、11年度以前に生まれた女性と比べ上昇していることが20日、大阪大学大学院の研究グループの調査で分かった。12年度生まれ以降の女性は、子宮頸がんの原因になるヒトパピローマウイルス(HPV)の感染を防ぐワクチンの積極的な接種勧奨が行われず接種率が激減しているため、これが異常率の上昇につながった可能性がある。研究グループは「接種機会を逃した世代の女性のワクチン接種を進めると同時に、子宮頸がん検診の受診を推奨することも必要だ」と警鐘を鳴らす。

HPVワクチンは25年4月から、小学6年~高校1年の女子が原則無料で受けられる定期接種となった。しかし、接種後に体の痛みなど多様な症状を訴える人が相次ぎ、同年6月に国は積極的な接種勧奨を中止した。これにより、11年度生まれで7割ほどだったワクチン接種率は、12年度生まれの女性で14・3%まで激減した。

研究グループは、自治体の子宮頸がん検診の対象となる20歳を超えた12年度生まれの20歳時の検診結果を全国24自治体から収集。子宮の入り口の細胞を顕微鏡で見る「細胞診」で細胞に異常がみられた人の割合は5・04%だった。ワクチン接種世代では、11年度生まれが3・94%など、12年度生まれの女性より、異常が確認される割合は低かった。異常の一部はHPVに感染している可能性があり、数年以上経過すると、子宮頸がんになる恐れがある。

研究結果は、医学誌「ランセット」のオンライン地域版で公開された。