【ロンドン=板東和正】英保健当局は18日、新型コロナウイルスの新変異株「オミクロン株」の1日当たりの新規感染者が前日の3倍以上となる1万59人だったと発表。19日も同株の1日当たりの新規感染者数が1万2133人だったと公表した。同株の新規感染者は2日連続で1万人を超え、累計で3万7000人以上となり、死者も18日までに英南部イングランドで7人確認された。
同株が感染の主流となる動きが強まる中、ロンドンのカーン市長は医療機関への負担が増えているとして、公的機関の態勢を強化する「重大事態」を宣言した。
英国でオミクロン株の新規感染者が1万人を超えたのは18日が初めて。英保健当局が17日に発表した同株の1日当たりの新規感染者は3201人だった。
保健当局が18日に公表した資料では、イングランドでPCR検査での陽性者のうちオミクロン株と疑われる例が約62%を占め、ロンドンでは約83%に上った。
オミクロン株の感染拡大により、新型コロナの全体の感染者数が増加傾向にある。英政府は17日、新型コロナの1日当たりの新規感染者数が9万3045人だったと発表し、15日から3日連続で過去最多を更新した。18日は9万418人と17日をやや下回ったものの、高止まりしている。