フィギュア代表争いは〝裏番組〟も熾烈 日露で同時開催

㊧故障のため今季はまだ実戦に出ていない羽生結弦 ㊨北京五輪金メダル争いで本命視されるワリエワ(ISU提供・ゲッティ=共同)
㊧故障のため今季はまだ実戦に出ていない羽生結弦 ㊨北京五輪金メダル争いで本命視されるワリエワ(ISU提供・ゲッティ=共同)

来年2月4日に開幕する北京冬季五輪の代表選考を大きく左右するフィギュアスケートの全日本選手権が23~26日、さいたまスーパーアリーナで行われる。同じ期間には五輪本番で日本のライバルとなるロシアでも、代表選考に直結するロシア選手権が開催。ファンにとっては代表レースだけでなく、五輪のメダル争いを占う上でも注目の4日間になりそうだ。

新変異株も影響

全日本で最大の注目は、2連覇が懸かる羽生結弦(27)=ANA=と3連覇を目指す紀平梨花(19)=トヨタ自動車=の男女のエースが、どのような状態で出場してくるかだ。

ともに右足首故障の影響が長引き、エントリーしていたグランプリ(GP)シリーズを2戦とも欠場。今季はここまで実戦に出ておらず、全日本にはぶっつけで臨むことになる。

特に、名コーチとして知られるブライアン・オーサー氏(60)に師事するため今季から練習拠点をカナダのトロントに移した紀平は、新型コロナウイルスの新変異株「オミクロン株」拡大の影響も避けられない。今月6日には帰国後2週間の待機期間中も練習できる特例措置が発表されたが、オーサー氏が同行できるかどうかは不透明だ。

アイスダンスも激戦

男女3人ずつの日本代表は、まず全日本優勝者が無条件で選出。残る2人ずつは全日本の2、3位の選手や中止になったGPファイナルの進出者、今季の実績などから総合的に選ばれる。

今季の成績に関しては、男子は鍵山優真(18)=オリエンタルバイオ・星槎=と宇野昌磨(24)=トヨタ自動車、女子は坂本花織(21)=シスメックス=がGPファイナル出場権を獲得したほか、ベストスコアでも他の選手を上回っており、一歩リードした状況にある。

シングル以外の2種目の出場枠は1つずつ。ペアはGPシリーズで2戦連続表彰台の三浦璃来(20)、木原龍一(29)組=木下グループ=が日本のフィギュア勢で唯一、既に代表に決まった。だが、アイスダンスは全日本3連覇と実績で上回ってきた小松原美里(29)、小松原尊(30)組=倉敷FSC=を、結成2季目の村元哉中(28)、高橋大輔(35)組=関大KFSC=が今季の成績で上回っており、一騎打ちの様相だ。

ザギトワ抜きでも

一方、ロシア選手権で最注目は、世界トップクラスの選手がひしめく女子の代表争いの行方だ。

ベストスコアを見ると、日本勢トップの紀平は233・12点で世界歴代7位。紀平より上位の6人は、全員がロシア勢だ。このうち強化指定選手を外れた2018年平昌五輪金メダリストのアリーナ・ザギトワ(19)を除く5人が、今季もGPシリーズを席巻。全6戦のうち、坂本が優勝したNHK杯以外の5戦をロシア勢で制した。

19年GPファイナル女王のアリョーナ・コストルナヤ(18)は右手指骨折のため欠場するが、残る4人は出場予定。五輪出場枠が3しかないのはロシアも同じで、シニアデビューした今季、コストルナヤが持っていた女子の世界歴代最高点247・59点を3度にわたり更新して272・71点としたカミラ・ワリエワ(15)を中心に、世界で最も高レベルの代表争いが展開されそうだ。

女子のショートプログラム(SP)は日本選手権が23日午後4時すぎ、ロシア選手権は25日午前0時すぎからで、フリーは日本は25日午後5時すぎ、ロシアは26日午前0時すぎから実施。男子のSPは日本は24日午後4時すぎ、ロシアは23日午後7時すぎからで、フリーは日本が26日午後5時すぎ、ロシアは24日午後9時すぎから行われる(いずれも日本時間)。日本選手権はフジテレビ系で生中継され、ロシア選手権もJスポーツがネットで有料生配信する。