10万円給付金 埼玉県内65%が現金一括

18歳以下への10万円相当の給付に関する通知はがきの確認作業を行うさいたま市職員=さいたま市浦和区(兼松康撮影)
18歳以下への10万円相当の給付に関する通知はがきの確認作業を行うさいたま市職員=さいたま市浦和区(兼松康撮影)

政府が新型コロナウイルス経済対策として実施する18歳以下への10万円相当給付で、埼玉県内63市町村のうち約65%の41市町村が現金で一括給付する方針であることが20日、県への取材で分かった。各自治体に聞くと、給付をめぐる政府の方針が二転三転したことで、実務を担う担当者が苦慮している実態が浮かぶ。

県によると、残る22市町のうち17市町は2回に分けて現金で支給する。1市は一括にするか分割にするかを検討中で、4市町は20日時点で返答がないという。

政府は当初、年内の現金5万円と来春までの5万円分のクーポン給付を基本としていたが、自治体側の反発などを踏まえ、現金での一括給付や分割給付も認める方針に転じた。

さいたま市は27日に市内約14万6千人を対象に10万円を現金で一括給付する。20日に給付の通知はがきを発送した。

ただ、送ったのは政府の当初方針に合わせて準備していた「ひとまず5万円を支給する」という内容の通知だ。通知を作り直すと27日の支給に間に合わないことが理由で、後日、「支給は10万円」ということを伝える通知を改めて送付する。「もっと早く政府方針が固まれば通知の費用を削減できたかもしれない」と担当者。最初の通知だけを受け取った段階では、市民の間に混乱が生じるのは火を見るより明らかだ。

行田市も24日に約8千人を対象に10万円を現金で一括給付する。

もともとは分割給付を予定しており、5万円を現金で支給した後、残る5万円については、市民へのアンケートの結果を踏まえ現金にするかクーポンにするかを決めることにしていた。

しかし、13~19日に実施したアンケートで現金を望む声が圧倒的に多かったとして、20日、現金一括給付の方針を決めた。担当者は「現場は振り回されたが、年内に支給できるようになってよかった」と話す。

戸田市は16日、県内で最も早く約1万8千人を対象に5万円を現金で給付した。残りの5万円は27日に支給する。(中村智隆、兼松康)