中国人民銀行(中央銀行)は20日、金融機関の貸出金利の目安となる「ローンプライムレート(貸出基礎金利、LPR)」の1年物を0・05%引き下げ、3・80%とした。事実上の政策金利で、1年8カ月ぶりの利下げ。中国経済は減速傾向で、中小企業の資金繰りが苦しくなっていることから追加金融緩和に踏み切った。
米欧が急激なインフレ抑制を目指して利上げの方向に進む中、正反対の動きだ。人民銀は市場への資金供給を増やすため、15日に金融機関から預金の一定割合を預かる預金準備率を引き下げたばかり。経済の下振れに対する習近平指導部の強い危機感がうかがえる。(共同)