航空会社は「使い勝手の向上」要望 接種電子証明書

接種回数2回を表示する、新型コロナウイルスワクチン接種の電子証明書=20日
接種回数2回を表示する、新型コロナウイルスワクチン接種の電子証明書=20日

政府が20日に運用を始めた新型コロナウイルスワクチン接種の電子証明書は、海外渡航時の接種証明としても利用できる機能を盛り込み、渡航先で待機措置の短縮などが受けられる使い方が想定される。ただ、航空会社関係者は「現時点では(証明書が)デジタル化されたというだけで利用客が得する部分がない」と冷静に受け止めており、さらなる使い勝手の向上などを求めている。

デジタル庁は電子証明書について「紙の接種証明書と法的効力において違いはない」と説明。追加でパスポートの読み取りなどが必要だが、紙の証明書同様、76の国と地域で待機措置の短縮などが受けられるとしている。

「今回は取り組みの第1弾だと思っている」。ANAホールディングスの広報担当者はそう話す。

例えば同社が試験導入する国際航空運送協会(IATA)の電子証明書アプリ「IATAトラベルパス」は、航空会社のシステムとリンクしており、予約すると当該渡航先の入国時に必要な書類が表示されるなど利便性が高いという。「さらに次の段階に向かってほしい」(同担当者)

一方、日本航空は入国者への接種を義務化した米国に渡航する際、同国製の証明書アプリ「VeriFLY(ベリフライ)」に接種証明書の情報を登録し、パスとして提示できるようにした。電子化により入国手続きなどを円滑化にする仕組みで、そうした大幅な利便性向上が今回の電子証明書にも望まれている。(福田涼太郎)