中国強弁「香港の民主は前進」 正当性主張

中国国旗
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【北京=三塚聖平】中国政府は20日、香港の民主主義に関する白書を発表した。19日投開票の香港立法会(議会)選に合わせた形で、「民主の実践の新たな気風を十分に示した」と選挙を称賛した。新選挙制度についても「香港の民主制度を最適化させ、時代とともに前進させるもの」と強調。中国式選挙の正当性を強弁し、米欧の批判に対抗していく狙いとみられる。

白書は「『一国二制度』下の香港の民主発展」と題され、中国国務院(政府)新聞弁公室が発表した。英国統治時代から振り返り、「英国植民統治下の香港には民主はなかった」などと強調。香港で激化した反政府デモについて「反中乱港(中国に逆らい香港を混乱させる)勢力が、外部の勢力と結託し、たびたび香港の民主の発展を妨害した」と責任を押し付けた。

香港における民主制度について「過去の長い時期において、盲目的、形式的に欧米式の民主主義を追求したが、実際に香港にもたらしたのは本当の民主ではなかった」と主張。その上で、中国共産党の主導下で「優れた民主の建設を、法律に照らして秩序正しく推し進めなければならない」と香港側に求めた。

白書は「選挙制度を含めたいかなる政治体制を香港で行うかは完全に中国の内政だ」としており、選挙結果と同時期に出すことで米欧の干渉を牽制する思惑がうかがわれる。

一方、直接選挙枠の投票率が30・2%と過去最低となったことについて、中国外務省の趙立堅(ちょうりつけん)報道官は20日の記者会見で「香港各界はいずれも、正常な合理的範囲内にある投票率だと認めている」と反論。中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報も20日付で「米欧などの西側国家の地方選挙でも投票率は低い」という識者の見方を強調した。

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