中小支援 最大250万円給付は「効果薄い」 補正予算

参院予算委員会で令和3年度補正予算案が可決され一礼する岸田文雄首相(左前列手前)と閣僚ら=20日午前、国会・参院第1委員会室(春名中撮影)
参院予算委員会で令和3年度補正予算案が可決され一礼する岸田文雄首相(左前列手前)と閣僚ら=20日午前、国会・参院第1委員会室(春名中撮影)

新型コロナウイルスの経済対策を含む令和3年度補正予算が20日、成立した。コロナ禍で減収に陥った中小企業向けに最大250万円を給付する「事業復活支援金」も盛り込まれた。ただ、中小の多くが新型コロナ再拡大への懸念だけでなく、資源高騰の影響に直面。金額として不十分で効果の乏しいセーフティーネットの整備よりも「業態転換などへの支援を厚くすべきだ」との指摘がある。

事業復活支援金は個人事業主から年間売上高5億円超の中堅、中小企業まで、売上高や減少幅に応じて、最大250万円を給付する。これに対し、りそな総合研究所の荒木秀之主席研究員は「個人事業主らにとってはセーフティーネットになりうるが、一定規模の企業にとって給付効果は薄い」と指摘する。その上で「いつまでも倒産を防ぐセーフティーネットの整備ばかりではなく、今は前向きな取り組みを後押しする局面」と話す。足元では原油や天然ガスの高騰で資源価格が高止まり。円安で仕入れ価格がさらに膨れ上がるなど、多くの製造業が構造的な苦境にあるからだ。

大阪府内の機械メーカーの経営者によると、プラスチック製品をはじめ、部材の仕入れ値が1~2割増加。価格転嫁できない製品もあり、「経営努力で吸収できるレベルではない」と頭を抱える状況という。

補正予算では業態転換や生産性向上の取り組みへの補助金も組まれたが、事業復活支援金に比べて規模は小さい。荒木氏は「事業の再構築や脱炭素化など、成長投資を促す方に予算をつけるべきだ」と話している。(岡本祐大)