大阪府河内長野市の盛松寺で19日、年の瀬の風物詩で弘法大師空海ゆかりの「ゆずみそ」づくりがあった。疫病に苦しむこの地域の人々を救うため、空海がつくり方を教えたとの言い伝えがあり、寺が建立された18世紀前半の江戸時代から続く行事。21日の「終い弘法」で、参拝者に約200個を振る舞う。
新型コロナウイルスの感染拡大につながらないよう、信徒ら約20人は本堂内で衛生面に細心の注意を払い、従来よりも互いに距離を取って実施した。ユズの上部を切り落とし、くりぬいた中身を、まな板の上で包丁で何度もたたいた。ペースト状になってから、みそを混ぜてユズ皮の器に戻した。
住職の高橋成明さん(53)は「ゆずみそは、22日の冬至に食べると万病に効くとされている。ぜひ召し上がっていただき、健康に過ごしてほしい」と話している。