診療報酬「本体」0・43%上げ 政府方針

岸田文雄首相(矢島康弘撮影)
岸田文雄首相(矢島康弘撮影)

政府は19日、医療機関にサービスの対価として支払う令和4年度診療報酬改定について、焦点となっていた医師らの技術料や人件費にあたる「本体部分」の改定率を0・43%引き上げる方針を決めた。薬の公定価格である「薬価」を引き下げ、診療報酬全体ではマイナス改定とする方針だ。

岸田文雄首相は19日、鈴木俊一財務相や後藤茂之厚生労働相と首相公邸で協議した。看護師の処遇改善と不妊治療の保険適用を合わせ最大0・5%程度のプラス要因を見込むが、入院医療の効率化などで0・43%の微増にとどめる。

政府は当初、0・3%台の引き上げとする方向で調整したが、日本医師会(日医)などが新型コロナウイルス禍で医療機関の経営が苦しいとして反発し、上乗せを求めていた。最終的に来年夏の参院選をにらみ、日医に配慮する格好となった。4年度予算案の24日の閣議決定に向け、22日の鈴木、後藤両氏による閣僚折衝で正式に決める予定。

診療報酬は、公的医療保険を使って受ける医療サービスの対価として病院や薬局などに支払われる公定価格だ。本体と薬価で構成され、原則2年に1度改定される。税金と保険料、患者の窓口負担(1~3割)が財源となっている。

前回の2年度改定では、本体を0・55%引き上げるとともに、薬価を1・01%引き下げ、全体で差し引き0・46%のマイナス改定とした。改定率がプラスになれば保険料などの国民負担が増える。政府は全体をマイナス改定とすることで国民負担の軽減を図る。