書評

『女の子の謎を解く』

「ギャツビーについて語る言葉よりもスカーレット・オハラについて語る言葉のほうが絶対に少ない」。文学や映画のヒロインに関して書かれた批評が少ないという問題意識を持った女性の書評家が、自ら書いた意欲作だ。少ない理由を「批評の語り手に男性が多かったから」だとみている。

古典の『源氏物語』から芥川賞受賞作『推し、燃ゆ』や漫画『大奥』まで、縦横無尽に読み解いている。このところ注目される女性同士のつながり「シスターフッド」や「母娘問題」などをキーワードにした。「女の子」の描かれ方から現代社会を考察する視点がユニーク。(三宅香帆著/笠間書院・1650円)