一酸化炭素 強い毒性、少量でも数分で死亡

大阪市北区曽根崎新地のビルが放火され24人が死亡した火災で、19日までに身元が判明した14人中12人の死因が煙を吸い込んだことによる一酸化炭素中毒だった。一酸化炭素は、炭素を含む物質が酸素不足の状態で不完全燃焼することで発生。無色・無臭のため感知しにくいが、毒性は非常に強い。

厚生労働省の健康情報サイト「e―ヘルスネット」などによると、一酸化炭素は、血液中で体内に酸素を運ぶヘモグロビンと結びつきやすく、結合力は酸素の200倍以上とされる。吸い込んでしまうと、微量であってもヘモグロビンが酸素を運ぶのを阻害するため、酸素欠乏状態となって中毒に陥る。

頭痛や吐き気など軽度な症状から始まり、重度ではけいれんや意識障害が起こって死に至る恐れがある。東京消防庁の資料によると、空気中の一酸化炭素濃度が0・04%であれば、4~5時間で激しい頭痛や吐き気が起こり、0・50~1%まで濃度が高まると、わずか1~2分で呼吸ができなくなって死亡する。

ビルなどで火災に遭遇した場合、どうやって避難すれば一酸化炭素中毒を防げるのか。

ガソリン火災で36人が死亡した令和元年7月の京都アニメーション放火殺人事件を受け、京都市消防局が策定した指針によると、煙と熱は上方にたまるため、できるだけ姿勢を低くし、息を止めず浅めの呼吸をしながらタオルやハンカチで口をふさいで移動する。

煙が天井付近にたまっている間はかがみ腰で、部屋の中ほどまで下がってくればダック・ウオーク(アヒル歩き)、さらに床上までたまれば、四つばいでの避難を推奨している。

2階以上にいるときは階段での避難を第一に考えるが、煙が充満している場合には2階に限った「最終的な選択肢」として、ベランダや窓からぶら下がって地面に降りる方法を紹介。また、3階以上で階段やベランダからの避難が困難なときは、窓があって煙が侵入してきていない部屋に一時避難のスペースを確保し、救助を待つ方法もあるとしている。