難関大志望者増も「思い強く持て」 河合塾×産経 大学入試セミナー 

来春の大学入試傾向を説明する近藤治氏(右)と本紙、玉崎栄次記者
来春の大学入試傾向を説明する近藤治氏(右)と本紙、玉崎栄次記者

産経新聞社と大手予備校、河合塾は、来春の大学合格を目指す受験生と保護者向けオンラインセミナー「2022年度大学入試 最新トレンドと数学講師からの共通テスト直前アドバイス」をユーチューブ・産経ニュースチャンネルで配信している。講師の同塾教育研究開発本部主席研究員、近藤治氏は、難関大志望者が増えているが「行きたい大学へ思いを最後まで強く持つことが合格への最大の秘訣(ひけつ)」と指摘。数学科講師の依田栄喜氏は、大学入学共通テストまで残り1カ月に行うべきこととして、どの教科も教科書を隅々まで見直し「盲点をなくして」とエールを送った。その内容を紹介する。

近藤氏は、来春の大学入試について、18歳人口減少に伴い大学志願者数も減少する一方、入学定員は私立を中心に増加傾向にあり、「来年度入試では全入時代が到来する」と予測した。前年度に続き新型コロナウイルス禍で実施されることに対しては、共通テストの追試験のほか、各大学でも追試験や振り替え受験などが安心材料だが、「面接をオンラインに切り替える大学などもあり、最終的な募集要項を必ず確認するように」と念押しする。

次いで、同塾が主催する年間延べ約300万人が受ける模擬試験「全統模試」のデータなどから分析した受験傾向を解説した。

今年10月に実施された全統共通テスト模試を見ると、志望者数は前年同時期に比べて国公立が2・5%増、私立が1・7%増となった。

国公立は旧七帝大(北海道、東北、東京、名古屋、京都、大阪、九州)および東京工業、一橋、神戸の「難関10大学」で7%増だった。

学部系統別では文系で法律系が10%増と高い伸びを示したのに対し、外国語、地域・国際系はコロナの影響で引き続き人気が低かった。理系では獣医や医学系など難関への意欲が高くなっている。

私立志望者は一般方式が3%減、共通テスト利用方式が15%増と差が出ており、「一般方式が狙い目という大学もいくつか出る」とみる。学部系統別は国公立と同様、「就職に有利、あるいは資格を取れる学部に人気が出ている」。

前回入試で強まった「地元志向」は、「一部でコロナ前に少し戻ってきた」という。

続いて、本紙社会部で文部科学省担当の玉崎栄次記者が、共通テストが前回より難しくなる可能性や、平均点が下がった場合に志望校をどう考えるべきか質問した。

近藤氏は「過去の事例や、前年度が予想に反して平均点が高かったことから、難化してもおかしくはない。ただ、目標点数が取れなかった場合も冷静に第1志望校の合格可能性を確認してほしい。一番いけないのは安全策を取ること」とアドバイス。入学できる大学でなく「入学したい大学を目標に、悔いのない受験を」と述べた。

後半で依田氏は、共通テストに向け残り1カ月の対策を解説した。

共通テストの前身である大学入試センター試験の過去問題を「単元ごとに解くことは非常に有効」とした。盲点となる分野をなくすには「教科書を隅から隅まで確認すること」と指摘。例えば、数学では整数の2進法や4進法は「頻度は低いが、共通テストでは出る」として、思い込みは危険だと注意喚起した。また、「本番直前は伸びしろが大きい。まだ変われるという思いを大事にして、諦めずに最後の最後まで高望みをしてほしい」と訴えた。

当日の試験では時間配分も重要となる。緊張から最初の問題が思うように解けない場合もあるが、「大事なことは点を大きく下げないこと。問題を飛ばす勇気も必要だ」とした。さらに試験は「平常心をいかに保てるかによって決まる。プレッシャーもあるだろうが、これだけで人生が決まるわけではない」と呼びかけた。

最後に依田氏は「早く受験勉強から逃れたいと思っている人も多いと思うが、大学受験を頑張れる、大学に通わせてもらえる、夢に向かって邁進(まいしん)できるのは当たり前ではない。感謝の気持ちが大事」と力を込めた。

セミナーでは大学別や大学グループごとの詳細分析も行っている。視聴は産経ニュースチャンネル内のこちらから。

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