中国政府による新疆ウイグル自治区などでの人権侵害行為を非難する国会決議は、先の通常国会に続き、今国会でも採択が見送られる見通しになった。複数の議連が決議採択に向けて動いていたが、自民党執行部が、北京冬季五輪の「外交的ボイコット」をめぐる対応を政府が決める前の決議採択に慎重なためだ。
自民党の茂木敏充幹事長は17日、超党派の「日本ウイグル国会議員連盟」会長を務める古屋圭司政調会長代行らと党本部で面会し、政府が外交的ボイコットに関する対応を表明しない限り、決議採択は認めない考えを示した。決議に関し「内容はいいが、タイミングの問題だ」と語った。
面会には「日本チベット国会議員連盟」会長の下村博文元文部科学相、自民の「南モンゴルを支援する議員連盟」会長の高市早苗政調会長らも同席した。