再生エネ拡大への火力抑制は「負のスパイラル」 池辺電事連会長、慎重な検討求める

九州電力の池辺和弘社長(右)=11月、福岡市中央区
九州電力の池辺和弘社長(右)=11月、福岡市中央区

電気事業連合会の池辺和弘会長(九州電力社長)は17日、東京都内で記者会見し、太陽光など再生可能エネルギーの出力制御を減らすために経済産業省が火力発電所の最低出力を引き下げる方向性を示したことについて「全体最適になっているのか。火力の出力を絞るというのは負のスパイラルだ」と述べ、慎重な検討が必要との見方を示した。

出力制御は、電気が需要以上につくられて余ると見込まれる場合に発電を抑える措置。気象条件が良好で再生エネの導入が進んだ九州地域では、平成30年10月から再生エネの出力制御が行われている。経産省は今月15日の有識者会議で、再生エネの出力制御を減らす方策として、火力の最低出力を新設の設備は基本的に20~30%に引き下げる-などとした方向性を示した。

池辺氏は、火力の最低出力の引き下げについて「設備にストレスをかけるので技術的に本当に大丈夫かというのがある」と指摘。経済性が低下することへの対応も必要になるとした。

また、「20%とか30%でしか運転できないと思ったら、火力発電をみんなつくるか」と述べ、「だんだん火力発電をつくらない方向に動いているんじゃないかと心配している」とした。

再生エネの導入が拡大する中では、「昼間の需要を増やして出力制御量を減らす」(池辺氏)対応が重要だと語った。九電では、好天日の日中に製鉄会社に操業を働きかけるといった取り組みをしているという。

一方、経産省は15日の会議で、令和4年度は九州のほか北海道、東北、四国、沖縄の各地域でも再生エネの出力制御が発生する可能性があるとの試算も同時に示している。九州以外で行われれば初めてとなる。