<独自>無償資金協力、前年並み確保 減額提示押し戻す

外務省の外観
外務省の外観

政府が月内に閣議決定する令和4年度予算案で、外務省関連の焦点となっていた政府開発援助(ODA)の「無償資金協力」は、3年度当初予算の1632億円から微増し、ほぼ同額が計上される見通しとなった。財務省は執行に非効率が生じているとして大幅な減額を提示していたが、外交力の低下を危惧した与党などの後押しで外務省側が巻き返した。

無償資金協力は東南アジアや太平洋島嶼(とうしょ)国、アフリカなどの途上国を対象として、医療やインフラなどの施設整備や機材供与といった支援事業に活用されており、政府が掲げる「自由で開かれたインド太平洋」を進めるための外交ツールとなっている。外務省は4年度予算案の概算要求では、3年度比147億円の増額を要求していた。

一方、財務省側は一部事業の進捗(しんちょく)遅れにより、事業を担う国際協力機構(JICA)に資金が滞留していることなどを理由に減額を提示。これに対し、自民党の外交調査会や外交部会が岸田文雄首相に直接、予算確保を申し入れるなどして巻き返し、当初の約90億円の減額査定から、前年度比で微増の水準まで押し戻した。