リムパック招待 台湾「感謝」も実現見極める姿勢

史順文報道官(田中靖人撮影)
史順文報道官(田中靖人撮影)

【台北=矢板明夫】米上院を通過した2022会計年度の国防権限法案に「環太平洋合同演習(リムパック)」に台湾を招待するようバイデン政権に求める文言が明記されたことについて、台湾側は謝意を表明する一方、バイデン政権が実際に招待に踏み切るか慎重に見極める構えだ。リムパック参加は台湾への威圧を強める中国への牽制(けんせい)になるとはいえ、実務的には課題もある。

台湾の国防部(国防省に相当)の史順文報道官は16日、「台湾に友好的な法案が可決されたことに感謝する」と述べた。一方、参加については「動向を引き続き注目し、総合的に判断する」と述べるにとどめた。

台湾側は「米国と密接に協力し、台湾海峡と地域の平和と安定を維持していく」(外交部)と米国との関係強化に前向きな姿勢は示しつつも、リムパックに台湾を参加させるか〝本気度〟を見定めている状況だ。

台湾と米国の間には外交関係がなく、軍事交流は現在、米国の国内法「台湾関係法」の範囲内で軍高官の相互訪問、米軍による台湾の陸上部隊への小規模訓練などに限られている。