行政庁に依存せぬ人を次期社長に 東芝が再発防止策

東芝本社が入るビル近くに掲げられたマーク=東京都港区
東芝本社が入るビル近くに掲げられたマーク=東京都港区

東芝は16日、昨年7月の定時株主総会をめぐる株主妨害問題を受けた再発防止策を公表した。社長と取締役会議長を選任する際、経済産業省をはじめ行政庁に過度に依存する傾向がないことを確認するなど、政府との関係に緊張感をもたせる施策を盛り込んだ。株主妨害問題に関する追加調査を行ったガバナンス強化委員会からの提案を受け、取締役会で決めた。

東芝は11月、事業ごとに会社を3分割する方針を公表。会社が新しい形に変わる可能性を踏まえ、綱川智社長の後継人事も今後の焦点となっている。綱川氏は取締役会議長も兼務しており、経営を牽引(けんいん)する2つの重要な職務について、今後は政府と適度な距離を保ている人材を選ぶ方針を明確にした。

取締役や執行役が行政庁の幹部と接触した場合、概要の記録・保存を義務付けることも新たに決めた。監査委員会や内部監査部がその記録を閲覧できる仕組みも導入する。

取締役会運営の透明性も高める。株主総会に議案を提案している株主への対応方針は必ず取締役会の議題に挙げ、外国籍の社外取締役も含めて議論することも決めた。

昨夏の株主総会では、東芝と経産省が一体で、海外の投資ファンドに株主提案取り下げなどの圧力をかけていた。ガバナンス委は当時の車谷暢昭社長や関係した役員の行為に違法性はないと判断したものの、「企業倫理に反する」と指摘した。東芝は「信頼を1日でも早く回復できるよう努力を続けたい」としている。(米沢文)