石綿集団訴訟で国と102人和解 新たに企業提訴へ

和解成立後に記者会見する井上聡弁護士(左)と原告=16日午後、東京・霞が関の司法記者クラブ
和解成立後に記者会見する井上聡弁護士(左)と原告=16日午後、東京・霞が関の司法記者クラブ

建設現場でアスベスト(石綿)を吸って肺がんなどを発症した首都圏の元労働者や遺族が、国と建材メーカーに損害賠償を求めた集団訴訟で、原告側弁護団は16日、東京、埼玉、千葉の102人について、健康被害に応じて原告1人当たり550~1300万円、計約11億8300万円を国が支払うことを条件に、東京高裁(矢尾渉裁判長)で和解が成立したと発表した。メーカーに対する請求や、一部原告と国との訴訟は継続する。

和解は、国の賠償責任を認める初の統一判断を示した5月の最高裁判決を受けて結ばれた基本合意によるもの。この合意に基づく和解は各地で相次いでいる。

東京都内で会見した弁護団は、メーカーを相手取った新たな集団訴訟を来年5月ごろにも起こす方針を明らかにした。

6月には未提訴の被害者に給付金を支給するための法律が可決、成立しており、弁護団は「今後の課題は未提訴の被害者を早期に救済することだ」とも強調。給付金の周知を図るため、全国の弁護団では、今月17日から相談を受け付けるフリーダイヤル(0120・793・148)を運用する。