米でコロナ感染増深刻 死者80万人超、マスク義務再開も

5日、米ニューヨークで新型コロナウイルスの検査を受けるため並ぶ人々(ゲッティ=共同)
5日、米ニューヨークで新型コロナウイルスの検査を受けるため並ぶ人々(ゲッティ=共同)

【ニューヨーク=平田雄介】冬のホリデー・シーズンを迎えた米国で新型コロナウイルスの新規感染者と入院患者が増えている。室内での集まりが増えたためとみられ、新型コロナによる死者は14日、米ジョンズ・ホプキンズ大の集計で80万人を超えた。新変異株「オミクロン株」の拡大も懸念される中、一部の州では医療機関が逼迫(ひっぱく)。二大都市圏を抱える東部ニューヨーク州と西部カリフォルニア州は屋内でのマスク着用義務を再開した。

英統計専門サイト「アワー・ワールド・イン・データ」によると、米国の新規感染者の7日間平均は多くの家族が集う感謝祭の祝日だった先月25日の約8万4000人から、今月13日に約11万9000人に増加。入院中の患者も同期間に約4万7000人から約6万人に増えた。

米ブルームバーグ通信によると、新規入院患者の増加が目立つのは首都ワシントンと東部ニュージャージーなど12州。いずれも感謝祭の祝日以降の2週間で50%以上増え、同州の増加幅は78%に達した。マーフィー同州知事は今月8日の記者会見で「新規感染者や入院患者、死者の圧倒的多数はワクチンを接種していない人だ」と警鐘を鳴らした。

東部ペンシルベニア州や南部テキサス州などの病院では、入院を断ったり、予約制の手術を延期したりするケースも出ている。急増する入院患者に対応するための措置という。

ニューヨーク州でも、感謝祭の祝日以降、10日までの新規入院患者が29%増え、ホークル知事は州内32病院に一部の手術を休止するよう要請している。

状況のさらなる悪化を防ぐため、13日には屋内でのマスク着用義務を復活させた。今年5月の新規感染者減を受けて一度は解除した措置で、ホークル氏は「現状はワクチンを接種していない人にとっての危機だ」と理解を求めている。

一方、米疾病対策センター(CDC)は14日、オミクロン株の割合が推定で先週の0・4%から3%に増えたと発表した。デルタ株からの置き換わりが進むとの見方が広がる中、カリフォルニア州はオミクロン株の拡大にも備え、屋内のマスク着用義務を15日から再開した。

感謝祭の祝日以降、同州でも新規感染者数が50%、入院患者数が15%近く増えており、今年6月に解除した措置を復活させることになった。同州幹部は「屋内でのマスク着用率が10%増えるだけで感染をかなり減らすことができる」とマスク着用を呼びかけている。