「鬼滅ポスト」でも減少傾向とまらず 4年用年賀状発行過去最少 受付開始

「鬼滅の刃」をあしらった郵便ポスト=13日、東京都豊島区(林修太郎撮影)
「鬼滅の刃」をあしらった郵便ポスト=13日、東京都豊島区(林修太郎撮影)

令和4年用年賀はがきの受け付けが15日、全国の郵便局で一斉に始まった。会員制交流サイト(SNS)の普及や新型コロナウイルス禍での法人需要の減少などによって、当初発行枚数は18億2536万枚と記録が残る平成16年以降で最少になった。日本郵便はデジタル年賀状のサービスを始めたり、人気アニメ「鬼滅(きめつ)の刃(やいば)」をあしらった郵便ポストを設置するなどしており、年賀状離れに歯止めをかけたい考えだ。

15日、東京都千代田区の東京中央郵便局では早くも年賀状を投函(とうかん)する人の姿が見られた。練馬区の20代の男子大学生は「コロナで会えない友人に送ります。年賀状にはメールなどにはない味があり、より伝わる」と話した。日本郵便は元旦に届けたい人は25日までに投函するよう呼びかけている。

今年は鬼滅や人気アニメ「呪術廻戦」のキャラクターをあしらった特製はがきなどを用意。13日には鬼滅の人気キャラクターが描かれたポストを東京・池袋の池袋駅付近、豊島郵便局前、サンシャイン60通りの3カ所に設置した。

無料通信アプリのLINE(ライン)上でデジタル年賀状をつくって送れる有料サービス「スマートねんが」も今年から開始。デジタル年賀状の文字は手書きもテキスト入力も可能で、自作の動画や音声を挿入することができる。

ただ、令和4年用の年賀はがきの当初発行枚数は前年比6%減と11年連続で減少。ピークだった平成16年用(約44億5千万枚)の半分以下に落ち込んでいる。

背景には電子メールやSNSの普及がある。新型コロナの感染拡大で「会えなかった人に送る」個人需要は盛り返したが、法人は人手不足や広告用の減少などで低迷。鬼滅のイラスト入りの年賀はがきについても日本郵便関係者は「販売減を取り戻すほどではない」と語る。

環境意識の高まりも逆風だ。科学機器商社のアズワンは11月、デジタル環境の充実や持続可能性への取り組み、環境保全の観点から今後は年賀状を差し控えると発表。情報システムを手がけるTISも年賀状を取りやめるとしている。(林修太郎)