落語家の桂春蝶さん「命追究し、心に届く話を」 神戸「正論」懇話会

創作落語「約束の海 エルトゥールル号物語」を演じる桂春蝶氏=15日午後、神戸市中央区の神戸ポートピアホテル(土井繁孝撮影)
創作落語「約束の海 エルトゥールル号物語」を演じる桂春蝶氏=15日午後、神戸市中央区の神戸ポートピアホテル(土井繁孝撮影)

神戸「正論」懇話会の第14回講演会が15日、神戸市の神戸ポートピアホテルで開かれた。落語家の桂春蝶(しゅんちょう)さんが「伝えたい日本人のこころ 落語が語る史実」と題して講演し、「命というものを追究し、皆さんの心に届く話を伝えていきたい」などと語った。

春蝶さんは史実を基に、死生観や人間愛などを伝える「命の落語」の創作に取り組んでいる。講演では、鹿児島県の知覧(ちらん)特攻平和会館を訪れたことが創作のきっかけだったと明かし、「生きたかったけど生きられなかった人がいると伝えることで、現代人の苦しみの解釈は変わるのではないかと思った」と話した。

この日は命の落語の中から「約束の海 エルトゥールル号物語」を披露。明治23(1890)年に和歌山県沖で座礁したトルコ軍艦「エルトゥールル号」の乗組員を地元住民らが救助し約100年後、今度はイラン・イラク戦争でイランに取り残された日本人をトルコ政府が救出したというストーリーを、軽妙な語りと迫真の演技で伝えた。