井上尚、TKO勝ちにも反省 ボクシング・ダブル世界戦

【ボクシングダブル世界戦】8R、アラン・ディパエン(右)を攻める井上尚弥=東京・両国国技館(代表撮影)
【ボクシングダブル世界戦】8R、アラン・ディパエン(右)を攻める井上尚弥=東京・両国国技館(代表撮影)

14日に行われたボクシングのダブル世界タイトルマッチで、世界ボクシング協会(WBA)、国際ボクシング連盟(IBF)バンタム級チャンピオンの井上尚弥はアラン・ディパエンに8回TKO勝ちした。

防衛に成功した井上尚は大観衆に頭を下げた。「戦前の予想、期待をはるかに下回る試合をしてしまい、申し訳ありません」。2年ぶりに迎えた国内での試合は、TKOでの完勝。ただ早いラウンドでのKO勝ちが多かっただけに、世界初挑戦のディパエンに8回途中まで持ちこたえられる展開は、自身でも納得いくものではなかった。

2回には顔が真っ赤にはれ上がっていたディパエンだが、何度ジャブを浴びても一歩も引かなかった。「(相手の)呼吸が荒くなっているのは分かったが、本当に(パンチが)効いているのかなって。メンタルがやられそうなタフさを感じた」。父の真吾トレーナーと話し合い、試合途中からボディー狙いにシフト。8回にダウンを奪った後は隙を見せす、最後は強烈な左で仕留め切った。

「テクニックで相手を(前に)出させて迎え撃つっていう駆け引きも必要だった」。試合後も反省が口をついて出た井上尚だが、コロナ禍で昨年は1試合にとどまった防衛戦が今年は2度実現し、「いい経験を積むことができている」と手応えも口にする。来年春には他団体王者との王座統一戦を目指すが、スーパーバンタム級に階級を上げての4階級制覇も視野に入れている。「ファンが見たいカードをやりたい。来年また期待してください」と決意を語った。(奥村信哉)

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