予算委に維新若手3人が登場 「吉村世代」育成の狙いも

衆院予算委で質問する小野泰輔氏(維新)
衆院予算委で質問する小野泰輔氏(維新)

14日の衆院予算委員会では、先の衆院選で躍進を果たし、質問時間が増えた日本維新の会の若手3人が登場した。年功序列と距離を置く党の独自性を印象付ける意図が透ける。維新は政界引退を表明している松井一郎代表(大阪市長)の後継問題に直面しており、新型コロナウイルス対策などで注目される吉村洋文副代表(大阪府知事)とともに党を支えていくメンバーを育てる狙いもある。

新人議員の小野泰輔氏は国内の半導体産業を再生する必要性に言及。かつて副知事を務めた熊本県への台湾の大手メーカーによる工場新設の動きに触れ、「どうやって必要な人材を日本の中で確保していくのかが非常に大事になる」と関係閣僚に対応を求めた。

「不手際で岸田文雄首相に質問する時間がなくなってしまった。こんなに下手でよかったのかと反省しきりだ」と初々しさを見せた小野氏に対し、首相は「半導体製造の基盤をわが国に取り戻すチャンス、逃したら二度と来ないという覚悟でしっかりと盛り上げていきたい」と答えた。

同じく新人議員で大阪府議などを歴任した岩谷良平氏は、吉村氏とは政界入りが同時期だとアピールした上で、大阪の地方議会で維新が断行した議員定数や議員報酬の削減などを紹介。維新が国会で主導する「文書通信交通滞在費」(文通費)の見直しについては、首相に「維新は領収書を公開している」と実行を迫った。

トリを務めたのは当選2回ながら衆院選後に幹事長に抜擢(ばってき)された藤田文武氏だ。政府が新型コロナの経済対策で実施する18歳以下への10万円相当の給付に関し「ものすごい膨大な事務が地方自治体に発生する」と強調した。時限的に消費税率を5%に引き下げる対案を示したが、鈴木俊一財務相は「(消費税は)全世代型社会保障制度を支える重要な財源だ」と応じなかった。

若手起用の背景について維新幹部は「わが党は新人議員でも質問に立てるという姿を見せたい。『吉村世代』を育てる狙いもある」と話している。

(内藤慎二)