家庭用ネット通信事業参入へ 大阪ガス藤原社長

インタビューに応じる大阪ガスの藤原正隆社長=大阪市中央区の大阪ガス本社(永田直也撮影)
インタビューに応じる大阪ガスの藤原正隆社長=大阪市中央区の大阪ガス本社(永田直也撮影)

大阪ガスの藤原正隆社長は産経新聞のインタビューに応じ、家庭用インターネット通信事業に参入すると明らかにした。大手ガス会社の固定通信事業参入は初めてという。家庭用ガスや電力のエネルギー事業に通信事業者が参入するなど、顧客獲得競争が激化しており、サービス内容を充実させて新規獲得に加え、既存顧客の囲い込みを急ぐ。

藤原氏はサービス開始時期について「すぐにでも始められるよう準備をしている」と説明。通信事業者の代理販売ではなく、独自に家庭用インターネットメニューを商品化する。

ガスの小売り全面自由化が始まった平成29年以降、大ガスは電力会社との間で顧客の奪い合いをしてきた。近年は携帯電話会社なども相次いで参入。29年3月末時点に622万9000件だった産業用を含めたガスの供給件数は、今年9月末に493万9000件まで減少していた。

藤原氏によると、家庭用インターネットは新型コロナウイルスによるリモートワークや巣ごもり需要で使用時間が拡大。独自プランの設定で、奪われた顧客を取り戻したり、契約者を囲い込んだりできると判断した。

さらにネット通販や料理宅配、訪問診療など、身の回りのサービスを集約したインターネットサイトも整備する方針。藤原氏は「価格で勝負する時代はとうに終わっている。顧客志向に合わせたメニューで契約アカウント数を拡大したい」と述べた。

また、藤原氏は、国内ガス大手として初めてインドでの都市ガス事業に参入することも明らかにした。海外企業と共同で、同国のガス使用量の約7割を占めるという自動車向けの供給を始める。将来的には家庭用や産業用の供給も検討しているという。