個人情報の保管先を公表義務付け 通信アプリやSNS大手対象

総務省=東京都千代田区
総務省=東京都千代田区

総務省は14日、通信IT事業者の個人情報の取り扱いに関する有識者会議を開き、1千万人以上の利用者を抱える通信アプリやSNS(会員制交流サイト)を運営する大手に対し、情報の保管先である国名の公表などを義務付ける方針を明らかにした。違反した場合は業務改善命令などの行政処分を出せるようにする。令和4年にも電気通信事業法を改正し、同年中の施行を目指す。

総務省が示した案では、利用者が1千万人を超える通信アプリやSNSなどの大手事業者はセキュリティー対策や社内の情報管理体制を総務省に届け出。個人情報などを保管するサーバーの設置先や業務委託先の国名を公表することを義務付ける。

携帯大手のNTTドコモ、KDDI、ソフトバンクのほか、無料通信アプリ「LINE(ライン)」などが対象。「フェイスブック」や「インスタグラム」を運営する米メタ、米ツイッター、サイトの閲覧履歴を収集している米グーグルなどの海外企業も含まれる見通しだ。

LINEは今年3月、利用者情報が中国の関連会社から閲覧可能だったことが発覚。データが中国政府に提供される恐れがあった。

現行法は、通信設備を持つ携帯大手などが主な対象で、ITサービスは通信の秘密保護などに限って適用されている。総務省はSNSなどを運営する大規模事業者にも対象を拡大する。来年施行される改正個人情報保護法でも個人情報を海外に移す際には利用者への移転先の国の明示や同意取得を求めるなど、個人情報の保護が強化される。