厚生労働省は14日、日本の製薬大手エーザイと米バイオ医薬品大手バイオジェンが開発したアルツハイマー病治療薬「アデュカヌマブ」について、22日に専門部会を開き、承認の可否を判断すると発表した。
バイオジェンの日本法人が昨年12月、厚労省に承認申請していた。症状を一時的に緩和する従来の薬とは異なり、病気の仕組みに作用して悪化を抑える世界初の新薬として、米食品医薬品局(FDA)が今年6月に承認した。
アルツハイマー病は、脳内に蓄積した「アミロイドベータ」というタンパク質が神経細胞を壊すことで、認知機能の低下を招くと考えられている。アデュカヌマブはアミロイドベータを除去する効果を持つ抗体医薬として開発され、一部の臨床試験(治験)で、軽度認知症などの患者の記憶や言語、金銭管理や買い物などで悪化を約22%抑えた。