暗礁に乗り上げた「男女共同参画推進センター再編計画」 山梨県

廃止予定の山梨県の「ぴゅあ峡南」=山梨県南部町(平尾孝撮影)
廃止予定の山梨県の「ぴゅあ峡南」=山梨県南部町(平尾孝撮影)

山梨県が進める県内3つの男女共同参画推進センターの再編計画が暗礁に乗り上がっている。当初方針は3施設を1施設に統廃合するものだったが、これに県内各地の議員やジェンダー平等を求める団体が抗議。長崎幸太郎知事は代替施設を設置して3拠点を維持する方針を打ち出した。しかし、この方針にも反発の声が上がっている。県との意見は平行線のままだ。

廃止から代替施設設置に

統廃合の対象となっている施設は甲府市にある「ぴゅあ総合」、都留市の「ぴゅあ富士」、南部町の「ぴゅあ峡南」。令和元年度の利用状況は、ぴゅあ総合が利用者8万4千人で施設稼働率22・1%、ぴゅあ富士が5万2千人の32・3%、ぴゅあ峡南は1万2千人のわずか5・0%にとどまった。低迷する利用状況に県は今年2月、令和4年度中にぴゅあ富士とぴゅあ峡南を閉鎖し、ぴゅあ総合の1施設に集約して統廃合する方針を打ち出した。

しかし、統廃合の方針が明らかになった直後から県内で反対の署名運動が始まり、県議会でも見直しを求める請願が採択された。これを受けて、県は反対する議員や団体との協議を開始。「男女共同参画を進めるため拠点は必要」とする主張に、長崎知事も軌道修正で応じてぴゅあ富士とぴゅあ峡南の近隣に代替施設を設置する方針へ変更した。

この方針にも反対の声が上がっている。11月に開かれた協議で、「センター集約問題を考える連絡会」の世話人代表である池田政子氏は、「計画見直しの署名を提出しているが、県は誠意ある対応をとっていない。現在の施設を維持すべきだ」と強調した。

年間5千万円の維持費

課題となっているのが高額な施設の維持費だ。3施設は昭和59年から平成8年にかけて開館し、外壁がレンガ造りや石造りでバブル期に大企業が相次いで建設した豪華な保養施設のような建物。ぴゅあ富士とぴゅあ峡南だけで年間5千万円もかかっている。県は代替施設に切り替えることで、維持費分を男女共同参画推進事業や各団体への助成金に充てたいとしている。