「DiDi」ビッグデータで福岡のうまいもん開発

フードデリバリーのDiDi Foodが始めた「ネオローカルフードプロジェクト」で提供される福岡市内の飲食店一押しの持ち帰りメニュー
フードデリバリーのDiDi Foodが始めた「ネオローカルフードプロジェクト」で提供される福岡市内の飲食店一押しの持ち帰りメニュー

中国系の料理宅配サービス「DiDi(ディディ)フード」は14日、新たな福岡のシンボルとなる飲食店やメニューを売り出すプロジェクト「ネオローカルフード」をスタートさせた。アプリ上に特設ページを設け、福岡県対象エリア限定で注文できる。今後、注文情報などのビッグデータを活用し、飲食店の新メニュー開発も支援する。

プロジェクトは地元産の食材を活用したり、他地域にはない特色ある調理法や楽しみ方を提案したりしている福岡県内の飲食店のメニューを特設ページで取り上げる。県内を拠点に活動するラジオパーソナリティーやグルメライター、インフルエンサーらの協力を得て、スパイスカレーやもつ入り混ぜ麺、トマトラーメン、イタリア発祥のスイーツパンのマリトッツォなど約50品を選んだ。

福岡市内の飲食店一押しの持ち帰りメニュー
福岡市内の飲食店一押しの持ち帰りメニュー

新型コロナウイルス禍での外出自粛や緊急事態宣言などで、外食産業は苦戦を強いられた。宣言解除後も「客足は(宣言期間中と)あまり変わらない」(久保正三・クボカリー店主)状況が続く中、職場や家庭で飲食店の味が楽しめるフードデリバリーの存在感は高まる。

県内でもデリバリーサービスを提供する事業者が続々と進出し、「戦国時代」(DiDiフードジャパン、井上貴之営業本部長)の様相を呈する。今回のプロジェクトは、利用料や加盟店数以外で差別化を図るための戦略の1つだ。

「ネオローカルフードプロジェクト」で提供される福岡市内の飲食店一押しの持ち帰りメニュー
「ネオローカルフードプロジェクト」で提供される福岡市内の飲食店一押しの持ち帰りメニュー

プロジェクトの舞台に福岡県を選んだのは、同社が「全国有数の『食』で知られる都市」と高く評価するからだ。確かに、豚骨ラーメンや辛子明太子、もつ鍋など知名度が全国区の食品は数多い。さらに井上氏は「伝統的なローカルフードとは一味違った新しいジャンルが続々と生まれている」とした上で「それらの可能性をアプリを介して最大化し、発信していきたい」とする。久保氏も「『ブーム』から『文化』に落とし込めるようにしたい」と意気込む。

とはいえ、加盟店舗の既存メニューをまとめるだけでは、競争力や知名度の大幅な向上は見込めない。このため、同社では日々の注文データなどを加盟店に提供し、「次のブーム」を見定めて、新たな定番食品を生み出す手助けをする考えだ。

井上氏は「トレンドやニーズをとらえ、業界の価値創造に陰ながら貢献していきたい。東京など他の大都市圏でも(福岡県での)知見は応用する」と述べた。(中村雅和)