10万円給付、滋賀・豊郷町は所得制限なし検討

岸田文雄首相が14日、18歳以下への10万円の現金一括給付について、一両日中に自治体に指針を提示する方針を示した。滋賀県内では長浜市が15歳以下の対象者に年内に現金で一括給付することを決定。高島市や野洲市など9市町が全額現金での給付を検討している。このうち、豊郷町は15歳以下に対する年内の現金での一括給付と、政府が定めた年収960万円の所得制限も撤廃する方向だが、迷走する政府へ不満も漏れている。

長浜市は当初、年内に先行給付の5万円分を現金で支払い、クーポン給付分は来年3月中に届ける予定だったが、藤井勇治市長は「年末年始は物入りが多い。大きな支援になると考え決断した」としている。

クーポン分の5万円について21日に関連補正予算案の議決を経て準備を整え、先行給付分とあわせて10万円を24日に一括して振り込む予定。基準日の今年9月30日時点の高校生と、基準日以降来年3月末までに出生した子供らについては来年1月上旬に申請を受け付け、下旬に一括給付する予定。

市健康福祉部の福永武浩部長は「現金給付により、少しでも早く届けられるようになった。新学期、新学年に備えてもらえる」と利点を強調した。現金一括支給とすることで、クーポンの印刷費や書留による郵送費、クーポンで支払いを受けた事業者が銀行で換金する手数料など約9330万円を節約できるという。

また、所得制限を撤廃する方向で検討中という豊郷町の担当者は「所得による不公平感を無くすことができる」と説明している。

愛荘町は15歳以下には年内に現金で一括給付し、16~18歳は来年1月から申請を受け付けた上での一括給付を視野に調整している。

草津市は18歳以下の約2万3千人を対象に全額を現金給付の方向で検討しているが、一括給付は「補正予算を組むなどして予算を用意する必要があり、スケジュール上難しい」(市の担当者)と判断。まずは年内に15歳以下の対象者約1万8千人に対して5万円を先行給付する方針という。

一方、現時点で給付方法が「未定」の大津市は、財源を国が補助金などで補塡(てん)する場合には一括給付を検討するとしているが、担当者は「国から何も通知が来ていない現状では作業が間に合わない。(政府の)方針がころころ変わるので困惑している」とこぼした。