数字から見えるちば

検挙率ワースト2位 地域の防犯力向上を

令和2年の刑法犯の認知件数(人口10万人あたり)を都道府県別にみると、トップは大阪府(772・4件)で、千葉県(548・8件)は6位である。また、刑法犯の検挙率は、最下位の大阪府(28・7%)に次いで千葉県(36・5%)はワースト2位となっている。

一方、犯罪認知件数および検挙率を10年前と比較すると、認知件数は平成22年の9万2325件から令和2年には3万4685件(62・4%減)に、検挙率は27・0%から36・5%(プラス9・5ポイント)となり、治安は良くなっている。ただし、人口が集中する都市部ほど犯罪件数が多く、検挙率が低い傾向に変わりはない。また、人口10万人あたりでみると、治安を守る立場にある千葉県の警察官数は171・7人(39位)で、警察署数も0・6署(44位)と下位にとどまっている。

千葉県警では、警察署の不足を補うべく、事件・事故の多発地域や交番新設要望地域などにおいて移動交番車の配備を進め、現在は、成田国際空港警察署を除く県下全署(38署)で60台が活動している。また、県(環境生活部暮らし安全推進課)では県警と連携して、地域の防犯力を向上させるため「プラス防犯」の取り組みを進めている。これは、通勤や買い物、犬の散歩やジョギングなど、日常生活の中に「防犯の視点をプラス」することで、犯罪の発生を未然に防ぎ、地域の安全を守る活動である。

「あいさつ」を交わすことや、「見守り・周囲への目配り」によって、犯行者が近づきにくくなり、犯罪が起こりにくい環境につながるという。防災の視点では「公助」に頼るのは限界があり「自助・共助」の重要性が指摘されているが、防犯に関しても、自助により被害に遭わない努力や、共助により地域防犯力を高めることがますます重要になっている。コロナ禍での新たな生活様式(ニューノーマル)を踏まえて、自助・共助についてそれぞれが「自分ごと」として防犯についても意識し行動することが求められる。

千葉県が移住や定住先として選択されるためには、日々の生活の安全が確保され、安心して暮らせる環境づくりが必要不可欠である。住民一人一人が防犯の意識を高め、地域全体の防犯力を強化することが自身や家族を守ることにもつながることを意識し、私も今日からプラス防犯の取り組みを始めてみようと思う。(ちばぎん総研上席研究員 観音寺拓也)