浦和の宇賀神、意地の先制点 サッカー天皇杯

前半、先制のゴールを決め、背番号を誇示する浦和・宇賀神友弥=埼玉スタジアム(撮影・蔵賢斗)
前半、先制のゴールを決め、背番号を誇示する浦和・宇賀神友弥=埼玉スタジアム(撮影・蔵賢斗)

12日に行われたサッカーの天皇杯全日本選手権準決勝で、浦和はC大阪を2―0で破った。

浦和の宇賀神が勝利の歓喜に浸り、本拠地の埼玉スタジアムに笑顔で別れを告げた。今季限りで退団する33歳の生え抜きは決勝進出をたぐり寄せる先制点を奪い、「打った瞬間、入る軌道がみえていた」とほほ笑んだ。

前半29分に右足が火を噴いた。味方が右サイドを崩しにかかると、左サイドバックの位置から攻め上がって好機をうかがう。ゴール付近から明本が出したパスに反応。ペナルティーエリア内に走り込んで放ったボレーシュートは、ゴール右隅に突き刺さった。

意地があった。先月18日に契約満了による退団が発表された。下部組織出身で、流通経済大を経て復帰後も浦和一筋で約12シーズン。「契約満了と判断した人たちが間違っていたと証明するつもりでピッチに立った」という複雑な思いをプレーにぶつけた。

慣れ親しんだ赤いユニホームで埼玉スタジアムのピッチに立つのは一区切りとなる。雄姿を目に焼き付けたのは、観客制限がなくなって詰めかけた今季最多の3万933人。浦和を愛し、浦和に愛されたベテランは、国立競技場で行われる決勝でもう一仕事やってのける。(奥山次郎)