韓国、外交ボイコット検討せず 文大統領「対中関係も重要」

韓国の文在寅大統領(聯合=共同)
韓国の文在寅大統領(聯合=共同)

【ソウル=桜井紀雄】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は13日、訪問先のオーストラリアで、来年2月の北京冬季五輪に政府代表を派遣しない「外交的ボイコット」について「韓国政府は検討していない」と明らかにした。文氏は「北朝鮮の非核化のために中国の建設的な努力が求められる」と強調。停滞した対北対話再開に向けて中国の後押しが不可欠との判断が背景にあるようだ。

豪州のモリソン首相とキャンベラで首脳会談後、記者会見で語った。中国新疆ウイグル自治区などの人権問題を理由にした外交的ボイコットは、バイデン米政権をはじめ、豪州や英国、カナダが表明。文氏は「米国をはじめ、いかなる国からも勧められたことはない」と説明した。

文氏は、米韓同盟が外交や安全保障の根幹だとしつつ、「経済的な側面で中国との関係も非常に重要だ」と指摘。米中対立が深まる中、「中国とも調和の取れた関係を維持するよう努力している」と述べた。

文氏が南北融和を進める上で実現を目指す朝鮮戦争(1950~53年)の終戦宣言については「米国と中国、北朝鮮が全て原則的に賛成の立場を示した」と主張。文氏は一方、北朝鮮が米国による対北敵視政策の撤回を前提条件として要求しており、北朝鮮と「まだ対話に入れていない」現実も認めた。