英、オミクロン株で死者 世界で初確認か

11月2日、英グラスゴーで記者会見するジョンソン英首相(ゲッティ=共同)
11月2日、英グラスゴーで記者会見するジョンソン英首相(ゲッティ=共同)

【ロンドン=板東和正】ジョンソン英首相は13日、新型コロナウイルスの新変異株「オミクロン株」に感染した患者少なくとも1人が死亡したと発表した。英BBC放送が報じた。英国で同株による死者が報告されたのは初めてで、世界でも初とみられる。世界保健機関(WHO)は12日、同株の感染が9日時点で63カ国で確認され、WHOの全地域事務局管内に拡大したと公表した。

英国での死者確認を受け、ジョンソン氏は13日、「オミクロン株の症状がより軽いという考えはいったん脇に置き、感染が加速していることを認識する必要がある」と述べた。

ジョンソン氏は12日、2回のワクチンでは感染を予防する効果が不十分とし、追加接種(3回目)を年内に18歳以上の全ての対象者に提供するとの新たな目標を発表。来年1月末までとしていた現在の目標を1カ月前倒しした。

BBCなどによると、12日時点で英国でのオミクロン株の感染者数は3千人以上。5日時点では240人余りで、1週間で10倍以上に増加した。感染の警戒レベルは12日、5段階の「3」から、医療逼迫(ひっぱく)の恐れがあることを示す「4」に引き上げられた。

WHOは12日、オミクロン株の市中感染が起きている場所で、同株がデルタ株の感染を「上回りそうだ」と分析。ウイルス表面にある突起状の「スパイクタンパク質」に多くの変異があることなどから「(オミクロン株への)ワクチンの有効性が低下することを示唆している」とも指摘した。

一方、オミクロン株の感染をWHOに最初に報告した南アフリカの大統領府は12日、ラマポーザ大統領が新型コロナに感染したと発表した。ラマポーザ氏が同株に感染したかは明らかでない。