FIGHT10 いきもの巡り

スナネコ4姉妹 繁殖への挑戦 那須どうぶつ王国

繁殖に挑戦するため、他園へ引っ越ししたスナネコの4姉妹(那須どうぶつ王国提供)
繁殖に挑戦するため、他園へ引っ越ししたスナネコの4姉妹(那須どうぶつ王国提供)

11月30日は、スナネコ4姉妹の那須どうぶつ王国における最後の公開日となりました。動物園の責務である「種の保存」を目的とした繁殖に挑戦するため、連携する他園へ引っ越ししました。

昨年4月27日、新型コロナウイルス感染拡大の影響による臨時休園中に、日本の動物園としては初めてスナネコ3頭の赤ちゃんが生まれました。しかし2頭は死産、残る1頭は低体温症で瀕死(ひんし)の状態でしたが、飼育員の懸命な人工哺育により一命をとりとめました。

先の見えない暗いトンネルの中で、明るい光が見えた瞬間でした。その後、多くのお客さまに愛され、その子は公募で「アミーラ」というすてきなお名前をいただきました。

さらに昨年7月、3頭の赤ちゃんが誕生。人工哺育で育ったアミーラ、ハディーヤは姉妹で社会性を身につけるため、同年11月に同居を開始。今年2月からは、母親のジャミールが自ら育てていたマシュリク、サディーカの計4姉妹の同居が始まりました。

将来の雄との同居を想定し、コミュニケーション能力や運動能力を高めるための準備をしてきました。4姉妹はそれぞれ性格が違い個性にあふれています。人工哺育で育ったアミーラとハディーヤが遊びながら互いにその個性を受け入れ、自然哺育で育ったマシュリク、サディーカがその人工哺育の2頭を優しく受け入れてくれました。

しかし、日本の動物園で初の人工哺育は飼育員に相当の重圧となりました。1分1秒を争う危険な状況の中で命を守る懸命な哺育、そして注射器での2時間おきの哺乳は緊張のあまり手が震えたそうです。