抑止力強化へ日米連携重要 本松敬史元陸自西部方面総監に聞く

日米間で弾薬や燃料補給などで相互支援することになるだろう。火力だけでなく、電磁波、サイバーなどの新たな領域を含めた自衛隊の領域横断作戦との連携を図ることで、より効果的な対処が可能となる。

南西諸島で日米共同訓練を行うことも考えられるが、地域住民には複雑な感情がある。先の大戦末期の沖縄戦の影響もあり、「軍は島民の命を守らない」という誤解がある。

南西諸島事態では米軍も自衛隊と一緒に行動することになるので、島民の感情をしっかりと理解し、接触し、日頃から顔の見える関係を作っておかなければならない。

海兵隊がEABO構想を進めても、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の重要性は一向に変わらない。太平洋海兵隊、沖縄に司令部を置く第3海兵遠征軍(ⅢMEF)は、西太平洋からインド洋にかけて広大な任務地域を有している。

台湾海峡や朝鮮半島における事態対処や人道支援・災害救援(HA/DR)などに対応するため、航空機をはじめ多様な機能を持つ部隊を保持しておかなければならない。EABOに任ずる部隊が島嶼部に分散展開する際にも普天間飛行場所属のヘリコプターが運用されることは十分考えられる。(談)

もとまつ・たかし 元陸上自衛隊陸将。昭和37年生まれ。宮崎県出身。60年3月に防衛大学校を卒業後、陸自に入隊。陸上幕僚監部教育訓練部長、第8師団長、統合幕僚副長、陸自西部方面総監などを歴任。この間、米海兵隊と数多くの訓練、協議を行い昨年8月に退官。現在は日油株式会社顧問。

■沖縄防衛で新たな「戦い方」模索 陸自と米海兵隊


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