志らくに読ませたい らく兵の浮世日記

波瀾万丈でもたくましいバーグマン

「イタリア旅行」という映画では、ジョージ・サンダースとバーグマン演じる夫婦が、イタリア旅行に来てけんかをしながら過ごす様子が描かれています。喜劇ではありません。でも、大事件が起こるでもないのに、ついつい物語に引き込まれてしまうところは、どこか落語に似ています。作り手や演じる人にいろんな人生経験があるから、こうした淡々とした話も面白いのかもしれません。

バーグマンはヨーロッパに行って7年後、またハリウッドに戻ります。それからまた主演女優のオスカーを獲るんだから、すごいもんです。

「無分別」なんていう映画はケーリー・グラントとの共演作。独身女性が妻子持ちの男に恋をしてしまうメロドラマ。だけど、男が噓をついていたことが分かると、一転して映画がコメディーになる。その女性の逆襲ぶりが楽しいんですが、バーグマンは前半と後半を楽しく演じ分けています。

もっとバーグマン主演の喜劇をたくさん見てみたいもんです。後年のインタビューなんかを見てみると、波瀾(はらん)万丈の人生を送りながらも、あっけらかんと開き直っているバーグマン。そういうたくましさは、どこか落語に通じる気がします。

立川らく兵 宮崎県出身。平成18年8月、立川志らくに入門。24年4月、二ツ目昇進。

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