万博見据え「バーチャル大阪」 アバターで魅力体感

令和7(2025)年開幕の大阪・関西万博に向け、大阪府と大阪市が16日にインターネット上で公開する専用サイト「バーチャル大阪」の概要が11日、判明した。3次元の仮想空間「メタバース」に大阪をモデルにした都市エリアを設け、参加者は自身の分身となる「アバター」を使って交流する。新型コロナウイルス禍で注目される「バーチャル万博」に先行して仮想空間で大阪の魅力を発信し、集客につなげる狙い。

メタバースは超越を意味する「メタ」と「ユニバース(宇宙)」を組み合わせた造語で、同じ仮想空間にいる人々とリアルタイムで交流できる。府によると、実際の都市をモデルにしたメタバースを自治体が設置するのは初めてで、立ち上げ時の事業費1億円は府が負担する。

バーチャル大阪で16日に公開されるのは、昭和45(1970)年の大阪万博の遺産「太陽の塔」をシンボルとした「入り口エリア」。参加者同士がアバターを通じてチャットしたり、イベント会場でライブを楽しんだりできる。来年2月には大阪の名所を再現した仮想都市エリアをオープンし、順次拡充する。

訂1C「バーチャル大阪」のポイント
訂1C「バーチャル大阪」のポイント

令和4年度以降は民間企業に運営を委託。実際の企業や店舗が取引できるような仮想空間を目指す。6年ごろには「バーチャル大阪館」(仮称)を開き、ライフサイエンス関連のコンテンツなどを開幕に先立って提供する見通しだ。

万博を運営する日本国際博覧会協会は7年4~10月の半年間で会場の人工島、夢洲(ゆめしま)への来場者を約2820万人と想定。新型コロナの感染拡大後はリアルとバーチャルをつなぐ「サイバー万博」(仮称)を提唱し「世界中全ての人が参加できる万博」を掲げている。

バーチャル万博という構想はコロナ前からあったが、コロナ禍でその必要性はさらに高まった。一方で、世界が「ニューノーマル」(新しい生活様式)に向かうなかで行われる万博でもある。府の担当者は「コロナ禍でも仮想世界なら海外の人と知り合える。『万博で会おう』となれば、リアルとバーチャル双方での参加につながるのではないか」と期待を寄せている。