ソウルからヨボセヨ

素部装と安近短の魅力

12月7日、ソウル中心部でマスクを着用して行き交う市民ら(共同)
12月7日、ソウル中心部でマスクを着用して行き交う市民ら(共同)

日本貿易振興機構(ジェトロ)ソウル事務所によると、アジア太平洋地域の日本企業に対する今年の業績調査で、韓国進出の日本企業の黒字率が85・3%と断トツで高く、全体の1位になっていることが分かった。この調査は進出企業が黒字か赤字かを問うもの。韓国での黒字企業は従来から多かったが、今回は前年の71・8%から大幅に増えた。

背景としては韓国の景気回復や反日不買ムードの後退などがある。また一部撤退企業は調査対象にはなっていないためその分、黒字率が高くなった面があるかもしれないという。

ただ、表向き不買運動など反日現象が目立つ韓国だが、ビジネス的にはお互い依存度は高い。とくに韓国で「ソブジャン(素部装)」といわれる素材、部品、装備(機械)は依然、日本企業にとって韓国はいい顧客で、韓国の景気が良くなれば日本企業がもうかるという仕組みになっている。

一方、コロナ禍で長らく海外旅行ができずストレスがたまっている韓国人の間で、日本旅行再開を待ち望む声をよく耳にする。安くて近くて短期間でOKという「安近短」の日本旅行は韓国人にとって最も満足度が高い。一時は年間、全人口の10%が日本に出かけており、その〝味〟は忘れられない。日韓はそんな仲でもある。(黒田勝弘)