新型コロナウイルス感染者を隔離した状態でドクターカーで搬送するためのカプセル(アイソレーター)を大阪大病院が開発し、11日に記者会見して公開した。カプセルは透明な樹脂製で人工呼吸器を装着した状態でも使える。既に実際の運用も始めた。
これまでは患者を透明な袋で覆っていたが、袋のゆがみや曇りで体調観察が難しく、準備や消毒にも約2時間かかっていた。カプセルなら30分程度に短縮できる見込みといい、医療従事者の負担軽減につながるという。
カプセルは長さ2メートルで、ストレッチャーにも載せられる。高度救命救急センターの小倉裕司副センター長は「本当にうれしく思う。精いっぱい活用していきたい」と話した。今春、クラウドファンディングで目標の1千万円を集めていた。