人権弾圧に悪用の技術輸出管理で4カ国が枠組み 民主主義サミット閉幕

民主主義サミット閉幕でコメントするバイデン米大統領=10日、ホワイトハウス(AP)
民主主義サミット閉幕でコメントするバイデン米大統領=10日、ホワイトハウス(AP)

【ワシントン=渡辺浩生】バイデン米政権が主宰し約100の国と地域が参加した民主主義サミットが10日、2日間の日程を終えて終了した。米ホワイトハウスは同日、権威主義国家が民主活動家らの監視や人権弾圧に悪用する恐れのある先端技術の輸出を管理する枠組みを、米、オーストラリア、デンマーク、ノルウェーの4カ国で立ち上げると発表した。

米豪など4カ国が創設する枠組みは「輸出管理・人権イニシアチブ」。声明はカナダとフランス、オランダ、英国が枠組みへの支持を表明したとしている。日本はリストになかった。

声明は、本来自由や民主主義の促進に役立つ先端技術が「政治的反対勢力の検閲や反体制活動家らの追跡のために国境を越えた弾圧に使われている」と強調。

人権侵害に使われうるソフトウエアやその他の技術の拡散を阻止する輸出管理の手段とするため「任意で非拘束の文書化された行動規範」の確立に協力。考えを同じくする国と連携した政策を立案し、共通行動に結び付けるとしている。

バイデン大統領は総括演説で、権威主義との闘いや人権擁護、汚職の撲滅に世界の指導者から示された取り組みは「民主主義の肥沃(ひよく)な土壌に種をまくことになる」と強調し、行動の進展や課題を検証する対面形式のサミットを来年開催すると述べた。