バイデン米大統領が主催するオンライン方式の「民主主義サミット」は10日、最終日となる2日目の日程に入った。日韓首脳らのほか、台湾の唐鳳(オードリー・タン)政務委員(IT担当)が登壇。台湾抑圧の姿勢を強める中国を念頭に「台湾は常に世界で権威主義と対抗する最前線に立ってきた」とし、世界の民主主義や人権の促進で主導的な役割を果たしてきたと表明した。
台湾の閣僚級が各国首脳らと共に米大統領主導の国際会議に加わるのは異例だ。
唐氏はまた、新型コロナウイルス禍をめぐり「権威主義の政府は公衆衛生の名目で人権侵害を正当化した」と中国を批判し、台湾はロックダウン(都市封鎖)することなく感染を抑え込んだと強調した。
中国が台湾を国際機関などから締め出す動きを強める中、バイデン政権は台湾の国際社会での発言権確保を後押ししている。台湾の蔡英文総統は出席を見送った。中国への過剰な刺激を避けたとみられる。
サミット2日目には香港の民主活動家で英国に亡命した羅冠聡氏や、ベラルーシの反政権派チハノフスカヤ氏らも参加。強権的な政策が批判されているフィリピンのドゥテルテ大統領も演説した。(共同)