投獄中の報道関係者、過去最多の293人 「保護委員会」発表

香港紙「アップル・デイリー」の創業者、ジミー・ライ氏(中央)=2020年4月、香港(AP)
香港紙「アップル・デイリー」の創業者、ジミー・ライ氏(中央)=2020年4月、香港(AP)

国際非営利団体「ジャーナリスト保護委員会」(CPJ、本部ニューヨーク)は9日、報道の自由などに関する年次報告書を発表した。今月1日現在、世界各地で獄中にある報道関係者は293人に上り、1992年の調査開始以来、過去最多となった。取材中に死亡した報道関係者は42人、このうち少なくとも24人が取材活動を理由に殺害されたとしている。

報告書によると、投獄された報道関係者が最も多い国は3年連続で中国で50人に上った。中国への抗議活動などを規制する「香港国家安全維持法」で起訴され服役している蘋果(ひんか)(ひんか)日報(アップルデイリー)創業者の黎智英(ジミー・ライ)氏や、中国湖北省武漢市の新型コロナウイルス対応をインターネットを通じて伝えたことで投獄された市民ジャーナリストで元弁護士の張展氏らが含まれる。

中国の次に多いのは今年2月に国軍のクーデターが起きたミャンマーで26人。昨年同時期の調査ではゼロだった。ワースト3~5位はそれぞれエジプト25人、ベトナム23人、ベラルーシ19人となっている。

CPJのサイモン事務局長は「ミャンマーなどで特に激しく報道の自由が失われた」と指摘し、「報道を理由にジャーナリストを投獄するのは権威主義体制の特徴だ」と批判した。(ニューヨーク 平田雄介)