「塩漬け」市有地 紀伊田辺駅前にホテル

ホテルの立地方針が決まった和歌山県田辺市の市有地=同市高雄
ホテルの立地方針が決まった和歌山県田辺市の市有地=同市高雄

和歌山県の田辺市が4億円余りで購入しながら27年間、「塩漬け」となっていたJR紀伊田辺駅前の市有地について、市はホテルを立地させる方針を決めた。今年9月の1カ月間、民間を対象に活用方法を公募したところ、1業者から提案があり、審査して決定した。市は来年3月までに中心市街地活性化を促す活用計画を策定した上で、来年度中に別途、ホテル事業を担う民間業者を募集する。

市有地は、駅から北西に約340メートル離れた地点にある「旧国鉄田辺駅宿舎跡地」(同市高雄)。広さ約4千平方メートルで、市が平成6年3月、国鉄清算事業団から約4億2960万円で購入。駅前再開発などを想定したが、活用されず、地元町内会が行事などを開いてきた。

こうした中、今年4月に5選を果たした真砂充敏(まなご・みつとし)市長が活用する方針を固め、まず活用方法を公募したうえで、別途事業者を募る方式とした。

市は中心市街地活性化に寄与する整備条件を盛り込んだ活用計画を策定する方針で、有識者らによる検討委員会の審議や市民のパブリックコメントを経て計画を決める。

市観光振興課によると、中心市街地を含む合併前の旧市内にはホテル・旅館などの宿泊施設が約50カ所ある。

市都市計画課の担当者は「単なるホテルではなく、中心市街地活性化に寄与するものにしたい。ホテルがあることで、地元の人の生活環境向上につながるようにしていきたい」と話している。