令和2年度の温室ガス排出、最少を更新 コロナで経済落ち込み

環境省などが入るビル=東京都千代田区
環境省などが入るビル=東京都千代田区

環境省は10日、国内の2020(令和2)年度の温室効果ガス排出量(速報値)が二酸化炭素(CO2)換算で前年度比5・1%減の11億4900万トンだったと発表した。1990年度の統計開始以来、3年連続で最少を更新。減少は7年連続で、新型コロナウイルス感染症の拡大による経済活動の落ち込みを反映した。減少幅は前年度(2・9%減)より拡大した。

日本は2030年度の温室ガス排出量を13年度比46%削減する目標を掲げているが、20年度は13年度比で18・4%減となる。

山口壮環境相は10日の閣議後会見で「今回の結果を数値だけ見れば(30年度目標の)46%削減へとつながりそうに見えるが、コロナ禍影響を踏まえれば、楽観視できない」と述べた。

部門別の前年度からの増減では、運輸部門が10・2%減、産業部門でも8・3%減と大きく減らした一方で、在宅勤務の広がりや外出自粛の長期化で家庭部門は4・9%増と前年度からプラスに転じた。

排出ガス種別では、エアコンの冷媒などに使われ、温室効果が高い代替フロンは増加が止まらず、中でもハイドロフルオロカーボン(HFC)類は前年度比で4・4%増。13年度比でも61・7%増と対策が急務な状況だ。