世界保健機関(WHO)アフリカ地域事務所は9日、南アフリカで新型コロナウイルスの新変異株「オミクロン株」が初めて報告された前後の入院患者の症状を分析した結果、デルタ株に比べて重症化リスクが低い可能性があると発表した。
同事務所によると、オミクロン株は11月24日にWHOに初めて報告された。南アにおける病院での集中治療室(ICU)使用率は、今月4日までの3週間で6・3%にとどまり、デルタ株が流行した7月よりも大幅に低い。一部の地域では入院患者約1200人のうち、人工呼吸器が必要だったのは4人だった。
ただ初期データである上に入院患者の多くは40歳未満で、他の年齢層では結果が異なることもあり得るという。
アフリカ全体では5日までの1週間で、新規感染者が前週の約2倍の10万人余りに上った。オミクロン株が各国で拡大している恐れがある。(共同)