<独自>医療機関と協定法定化 感染症法改正案全容判明

新型コロナウイルス感染症対策の強化に向けた感染症法と地域保健法の改正案の原案全容が9日、判明した。都道府県と医療機関との間で、感染の拡大といった有事における病床確保などの協定締結の仕組みを法定化する。協定を法的に位置付けることで、対策の実効性を確保するのが狙い。都道府県に自宅・宿泊療養者の健康観察を義務付け、外来・在宅医療のための新たな公費負担医療制度を創設する。来年の通常国会に提出する方針だ。

改正案には医療機関の責務として、国民の生命や健康に重大な影響を与える恐れがある感染症の発生の予防、蔓延(まんえん)防止のために国や地方自治体が行う必要な政策に協力しなければならないことを明記する。

その上で、協定締結に関し、民間医療機関に対しては協議に応じる義務を課し、国立病院機構、日赤病院などの公立公的医療機関には、協定締結を義務付ける。協定に沿って対応しない民間医療機関に対し、都道府県は勧告・公表することができ、公立公的医療機関に対しては協定に沿った対応を義務付ける。

軽症者ら向けのホテルなどの宿泊療養施設についても、都道府県が居室の確保などに関する協定を締結する仕組みを法定化する。実施を義務付ける自宅・宿泊療養者への健康観察にあたっては、都道府県や市町村は地域の医師会に協力を求めることができ、地域の医師会にはこれに応じる努力義務を課す。

入院と同様に有事における外来・在宅医療で発生する患者の自己負担分は公費負担とする。改正案は平時から備えを確実にすることも目的としており、都道府県に策定が義務付けられている予防計画に、協定を締結した医療機関の確保病床数や医療人材の確保数、検査能力などの数値目標を明記する。